GALLERY KOGURE
この度、GALLERY KOGUREは、弊廊では初となる北島麻里子の個展「夢見る屍」を開催いたします。ペンと鉛筆で描かれた濃密な自画像の世界は、観る者を圧倒し、凄みさえ感じさせます。今回は、新作のドローイングと油彩を中心とした、1号の小品から120号の大作までを展覧いたします。 生と死、命、一人の人間としての私。あまりに壮大で生々しく、私たちが語ることを避けてきたテーマです。北島は、言葉では言い表せないこれらを、絵という手段で表現します。 重ねられたペンと鉛筆の線描は、ついさっきまで自分の一部だったものの蓄積として、日々抜け落ちる毛髪のイメージに繋がったと言います。北島は、描かれている身体の部分は全て自分に属するものであり、モチーフは自分自身であるべきだと直感しました。油彩作品のぬらりと光る赤色は血液を思わせ、切り離され貼り付けられた身体は一見おどろおどろしくもありますが、自分を切り刻むのは、自らを縛るしがらみやこだわりからの解放を意味しています。 幼い頃から絵を描くことが好きで、美術系高校に進学、2014年に東京造形大学を卒業した北島。以来自画像を通して、自分と向き合い続けてきました。北島にとって絵を描くことと生きることは同義なのだと思わざるを得ません。言葉よりも鋭く人間を描写する北島の初個展をどうぞご高覧ください。 Artist Official Page北島麻里子 / Mariko KITAJIMAGALLERY KOGURE